【PC Watch】 Broadcom、最大3.6GbpsのWi-Fiとなる802.11acを国内でも解説 〜バッファローが世界初の製品化を宣言
米Broadcomは19日、2012 International CESに続き、国内でも最大で3.6Gbpsを実現する無線LAN規格「IEEE 802.11ac」について説明を行なった。
IEEE 802.11ac(以降11ac)は、現行の11nの後継となるWi-Fi規格。初代のIEEE 802.11から数えて第5世代目となることから、「5G WiFi」の愛称も与えられている。説明を行なった同社上級副社長兼ジェネラルマネージャのマイケル・ハールストン氏によると、11acは、帯域幅、容量、接続距離の3つの拡張を目標としている。
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改めて言うまでもなく、ネットコンテンツにおける動画の割合はますます増えており、動画のさらなる高精細化を行なうには、帯域幅を広げる必要がある。そして、2008年頃は、スマートフォン、PC、ゲーム機器程度にしか搭載されていなかったWi-Fiが、2013年までにはTV、カメラ、STB、そして車などにまで普及する見込みで、それら全てをまかなうだけの容量が求められる。同時に、デバイスの数が増えると、それらが置かれる場所も広がり、距離が遠くなることから、接続距離も改善しなければならない。
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具体的に、11acは11nに対して、帯域幅が6倍となる3.6Gbpsになり、同時接続数も増え、接続距離は3割から3倍程度改善。かつ、消費電力効率は6倍向上しているという。ただし、今回同社が発表した製品では、最大理論帯域幅は3ストリームで1.8Gbpsまで。それでも、有効速度で1.3Gbpsを謳い、コンシューマ向けの有線LANを上回る。
また、ハールストン氏が示した資料によると、機器間のファイル同期に必要とされる100Mbpsの通信が可能な距離は、11nで30mなのに対し、11acでは80mまで、HD動画の視聴に必要な50Mbpsの通信では、11nで50mに対して、11acは100mでも接続可能という(いずれも5GHz、11nは2ストリーム、11acは3ストリームで接続)。
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なお、11acは5GHzのみの対応となるが、同社製品はデュアルバンド対応で、2.4GHz/11nでの動作にも対応する。
現時点で11acはドラフトの段階だが、2012年中には正式版となる見込みで、すでにバッファローを始め、ASUSTeK、Lenovo、LG、Microsoft、D-Link、NETGEAR、ZTE、Motorola、Belkin、Huaweiなど14社が採用を表明している。
CESで世界初のデモを行なったバッファローの海外業務部次長 中村新氏も説明を行ない、11g、11nに続き、11acの製品化でも世界初を目指しており、米国では2012年中の出荷を目指すと語った。最初の製品はドラフト対応となるが、正式版の規格が完成したら、ファームウェアのアップデートにより速やかに対応するという。
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